Vol.32 日本でもできる! シチリアの新鮮食材を使ったレシピ3選
→ Vol.31 シチリア庶民の胃袋 市場 カターニア はこちら
前回の「アルジタル シチリアレポート」でご紹介した
ぺスケリア(Pescheria)の魚市場で購入した新鮮な海の幸を使ったレシピをご紹介します。
日本でもできる!シチリアの新鮮食材を使ったレシピ3選
【その1 シチリアでもできる!和風料理】
イワシはつみれにして、エビ、あさりと一緒に鍋にしました。
すでに作ってあった自家製煮込み大根、自家製つくね、
白菜、豆腐、彩に緑を添えたくてほうれん草とブロッコリをいれてみました。
エビと貝は概ね火がとおったところで入れて蓋をし、
貝の口があき、エビが赤くなったらできあがり。
お出汁はいただいた市販の茅乃舎お出汁です。
なかなか豪勢な鍋となりました。
【作り置きにおすすめ。イカ墨ソース】
スミイカはイカ墨ソースを作ります。
ソースにしておけば、リゾットにしてもスパゲティーにしてもいいですね。
一月に友人が数日間遊びにくるので、その時のための作り置き。
昼間観光していてうちに帰ったらすぐご飯!のために、
時間のある時にいろいろ少しずつ仕込んでおきます。
スミイカを買うコツですが、やっぱり墨がたくさん入っている方が美味しいのですが、
採ったときに墨を吐いてしまっていてあまりないイカもいます。
墨があるかどうかは、買ってみないとわからないので、
リスク分散のためにイカは一杯ではなく複数購入します。
イカ墨ソースはちょっと手間もかかりますが、
作り置きして瓶詰めにすれば良いのでまとめて買います。
魚屋さんも心得ていて、墨はちゃんと別にしてくれます。
★パスタに、リゾットに!イカの墨煮の作り方
<材料>
・スミイカ 約750g
・玉ねぎ 約300g
・完熟トマト (湯むきトマト、トマトパッサート、でも可) 150g
・白ワイン少々
<作り方>
1.下ごしらえとして、スミイカは皮をはぎ、食べやすい大きさに切っておきます。水気はキッチンペーパーでとっておきます。
2.玉ねぎをみじん切りに。
3.生トマトを使うなら湯むきしてダイス状に切っておきます。今回は最盛期に産地で購入し真空冷凍してある特選ミニトマト(パキーノ産ダッテリーノ)を使いました。
冷凍トマトは水につけるとさっと皮が取れますので、湯むきより簡単。皮を取ったトマトをダイス状に切っておきます。
4.鍋にオリーブオイルを入れて強火で温め、油が温まったら火を弱めて2の玉ねぎみじん切りを入れて炒めます。
ここでコツ、 玉ねぎと同時にすぐに塩をちょっと入れると
玉ねぎから水が出るので焦げ付きにくくなります。
玉ねぎがしんなりするまで焦げ付かないようによく炒めます。
焦げ付きそうになったら水を差します。
これはよくじっくり炒めるほど玉ねぎが甘くなって味に深みが加わりますが、
まぁ時間との兼ね合いでしんなりすればOK!
5.玉ねぎがしんなりとよく火が通ったらイカを入れて更に炒めます。
6.イカに火が入ると色が透明から白にかわりますので、火が通ったら白ワインを入れます。
7.アルコール分がさっと飛んだら、トマトを入れて、後はひたすら弱火で煮込みます。
8.1時間以上、弱火で煮込みます。(今回は圧力鍋なので、30分)
じっくり煮込むとイカがとてもやわらかーくなります。
9.最後に墨を入れてソースの完成です。
たくさんできるかと思いきや二人分2回ぐらいでした。
以前に紹介した瓶にいれて煮沸消毒で保存ソース完成です。
【イカ墨ソースで作る絶品リゾット】
リゾットを作る場合には、
1.まずは、フライパンにオリーブオイル、みじん切りの玉ねぎ(中一個)と
塩ひとつまみを入れて焦げ付かないように弱火で炒めます。
2.玉ねぎが白くなったら、リゾット米を入れてよく混ぜます。
すぐにリゾット米にオイルが絡みツヤツヤっとなりますので、
そしたらリゾット米がひたるくらいに水を入れて強火にします。
別途やかんに湯をわかし、沸騰したら弱火でキープ、
鍋の水分が蒸発したときに備えましょう。
3.沸騰したら、弱火から中火くらい。
焦げ付かないように時々ヘラで鍋底を確認しながら調理します。
まだ硬いのに水がなくなってしまいそうなら、
あらかじめ沸かしておいた湯を足します。
4.リゾット米の調理時間の3分くらい前、まだ硬めのところで、
鍋からザルに引き上げ(水気を切る)、イカ墨のソースを入れた鍋に入れます。
少しこちらの鍋で調理することによってソースがリゾット米によく染み込みます。
- Author Profile
原 志津子/shizuko hara
シチリア州公認ガイド、日本語通訳。
当地在住14年(2016年時点)になりますが、歴史と文化の薫る、美しい自然のシチリアが大好きです。
日頃よりシチリアを中心に旅行客の皆様をご案内しながら、
素晴らしいシチリアの魅力を少しでも多くの皆様に知ってもらいたいと思っています。
自らも、おいしいものと旅が大好きで、愛車TOYOTA YARISでシチリア中をまわり歩く個人旅行者です。
趣味はシチリアの豊富な食材を使った料理で、得意料理はイカスミリゾット、カポナータ。
http://www.shizukohara.com/