Vol.16 冬のシチリア観光ガイド エトナ周遊鉄道編
エトナ周遊鉄道 Circumetnea でのんびり旅
「エトナ周遊鉄道(Circumetnea)」は1895年から1898年にかけて建設されたエトナ山麓の街を結ぶ鉄道です。
エトナの裾野をほぼぐるっと一周しているので、
エトナ山を背景とした牧歌的な車窓風景が美しい鉄道です。
南斜面を走る【カターニア〜ランダッツォ】間、
北斜面の【リポスト〜ランダッツォ】間の二線が運行しています。
南斜面の【アドラーノ〜パテルノ】間は一部が地下トンネルになってい景色が見えない、
【アドラーノ〜カターニア】間はエトナ山頂と距離が離れ、遠くに見える感じになるので、
オススメは北斜面のリポストから、ランダッツォ、ランダッツォ〜アドラーノまでの区間です。
大雪の後ずっと天気が悪く、一週間ほど待って晴れの日を狙って出かけました。
エトナ山に少し雲がかかるものの快晴の青い空で期待が高まります!
▼北回りの始発はリポスト駅
最近新しい車両も導入されていますが、こちらの車両は1970年代から活躍しているAde-15。
年季の入った田舎風の年代物で…
車内もこんな感じで椅子も凹んでいたりしますが、実はこの車両が来たらラッキー!
最新式の車両だと空調完備、次の停車駅の電工表示も出ていて快適ですが、窓が開かないのです。
窓ガラスに裏の風景が反射してしまったり、イタリアの列車の窓は結構汚れていることが多いので、綺麗な写真が取れないのです。
このレトロな車両は窓が開くのです。
9時15分。
日本と違ってもちろん構内放送など何もなく出発です。
リポストを出て、住宅街を抜けてGiarreを過ぎると左にエトナ山、右にイオニア海が見えてきます。
▲眩しいほどの太陽と海
▲遠くにタオルミーナも見えます
Mascaliあたりから、牧歌的な風景になってきます。
▲雪のエトナとオレンジ畑
高度が上がってくるに連れ、周りの風景も雪景色になり、
▲雪のエトナとオリーブ畑
▲ぶどう畑も雪景色
エトナ山は進行方向左ですが、右側のValdemone渓谷側の風景も綺麗です。
シャッターを切っているとあっという間にランダッツォに到着。
ここで一旦乗り換えですが、時間は10時20分。
ここランダッツォは古い歴史もある見所の多い街です。
ランダッツォに限らないのですが、このあたりは典型的なイタリアの田舎町なので、
すべての店は昼休みなどがあり、場合によってはカフェも13:00から16:00ごろまで閉まります。
教会も午後は16:00ごろにならないと閉まっています。
なのでそのすべてが閉まる魔の時間にはレストランで食事をするのが良いでしょう。
次回の「シチリアレポート」では、ランダッツオでの過ごし方をご紹介します。
- Author Profile
原 志津子/shizuko hara
シチリア州公認ガイド、日本語通訳。 当地在住14年(2016年時点)になりますが、歴史と文化の薫る、美しい自然のシチリアが大好きです。
日頃よりシチリアを中心に旅行客の皆様をご案内しながら、 素晴らしいシチリアの魅力を少しでも多くの皆様に知ってもらいたいと思っています。
自らも、おいしいものと旅が大好きで、愛車TOYOTA YARISでシチリア中をまわり歩く個人旅行者です。
趣味はシチリアの豊富な食材を使った料理で、得意料理はイカスミリゾット、カポナータ。
http://www.shizukohara.com/